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	<title>National Semiconductor 4510 - 版の履歴</title>
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		<id>https://www.tylor.jp/index.php?title=National_Semiconductor_4510&amp;diff=6637&amp;oldid=prev</id>
		<title>2024年12月26日 (木) 01:23にWebmasterによる</title>
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		<updated>2024-12-26T01:23:38Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;b&gt;新規ページ&lt;/b&gt;&lt;/p&gt;&lt;div&gt;{{Pathnav|メインページ|RPN電卓|所有するRPN電卓本体|frame=1}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
数は少ないものの、HP以外のメーカがRPN電卓を製造・販売した例がある。本機はそのひとつで、半導体企業として名を馳せた[https://en.wikipedia.org/wiki/National_Semiconductor ナショナル セミコンダクタ](通称ナショセミ)が1975年初頭に製造・販売した科学・数学向けポケットRPN関数電卓である。&lt;br /&gt;
__TOC__&lt;br /&gt;
===HPへの明確な対抗心===&lt;br /&gt;
本機より3年前に発売された[[HP-35]]が『ポケット関数電卓』という新たな市場を切り拓き、「関数電卓＝HP」という合意形成が為されデファクトスタンダート化するまさにその最中に、当時有数の半導体企業であったナショセミがマイクロプロセッサもLEDドライバもソフトウェアも自社開発することで圧倒的なコストダウンを図りシェアを奪うべく市場に投入したのが本機である。しかし、完成した本機がその意図を具現化できたとは言い難く、同じ年の8月にHPから発売された[[HP-35]]の後継機種である[[HP-25]]には遠く及ばず、なにより[[HP-35]]と較べても低性能なのは致命的であった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
実装した自社製LSIは科学・数学向けRPN関数電卓用ワンチップマイクロプロセッサ[https://www.datasheetarchive.com/MM5760N-datasheet.html MM5760N]とLEDドライバ[https://www.datasheetarchive.com/DM8864-datasheet.html DS8864N]の2個、7セグメントLEDモジュールは[https://www.datasheetarchive.com/NSA298-datasheet.html NSA298]で、現在でもこれらは個別半導体としてのデータシートが閲覧できる。データシートを作成・公開したということは、ナショセミはこれらLSIの外販を考えていた証拠であるとともに、附属マニュアル以上の詳細な動作仕様も一般ユーザが確認できることを意味し、衝撃的なまでに画期的な出来事である。これまでこの種のLSIは電卓メーカから半導体ベンダに依頼してカスタムLSIとして製造・納品されるものだったが、汎用品として企画・製造・販売しようとしたことが一般人にも知れ渡ったことになるからだ。尤も、これらのLSIは[http://www.calcuseum.com/SCRAPBOOK/BONUS/20425/1.htm 本機以外で採用されていない]。なお、これらLSIのデッドストックは現在も購入でき、管理人もイギリスの半導体商社から5個ずつ購入してみた。さすがに7セグメントLEDモジュールは入手できないようだ。ちなみに、本機のマニュアルは本体と同サイズの32ページのパンフレット1冊のみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
外観は[[HP-35]]や[[HP-25]]に似せており、ケースの剛性はそれなりに有るものの、各キーが凸型に曲げた金属板を基板に直付けしたものなので、押下を繰り返し金属疲労を起こして折れても修理しようが無い(廃棄するしか無い)作りである。8桁分ある7セグメントLEDモジュールは各桁にレンズを仕込むことで7セグLED部分を極力小型化し消費電力を抑えるようにしているのも[[HP-35]]と同じだが、本機には「35秒&amp;lt;ref name=&amp;quot;ds1&amp;quot; /&amp;gt;以上操作しないと全桁の小数点だけを表示するモードに移行することで消費電力を抑える」とマニュアルで謳うAutomatic Display Shutoffという機能が追加されている。[[HP-35]]のユーザの間では自発的に「電源はONだが演算しない時は小数点&amp;amp;nbsp;{{keypress|・}}&amp;amp;nbsp;を1回以上押下して、表示部に点灯させるLEDを小数点&amp;lt;code&amp;gt;.&amp;lt;/code&amp;gt;だけとすることで消費電力を抑えるバッドノウハウ」が流行したので、それを受けて実装したのだろう。データシートには「演算時最大消費電流16mA (電源電圧9.5V, 周辺温度25℃)」「LED点灯時最大消費電流15mA (電源電圧9.5V, 周辺温度25℃)」と記載されている。またデータシート冒頭のgeneral descriptionには&amp;#039;&amp;#039;Segments can usually be driven directly from the MM5760, as it typically sources about 8.5 mA of peak current. (Note; the typical duty cycle of each digit is 0.104; average LED segment current is therefore approximately 0.89 mA.) (MM5760は通常、最大電流として約8.5mAを供給するので、MM5760からLEDセグメントを直接駆動できる。(注: 各桁の標準デューティ比は0.104であるため、LEDセグメントの平均電流は約0.89mAとなる。))&amp;#039;&amp;#039; や、&amp;#039;&amp;#039;Typical current drain of a complete calculator displaying five &amp;quot;5&amp;#039;s&amp;quot; is 30 mA. (&amp;#039;&amp;#039;&amp;lt;code&amp;gt;55555&amp;lt;/code&amp;gt;&amp;#039;&amp;#039;を表示する標準的な消費電流は30mAである。)&amp;#039;&amp;#039; という記載もある。表示時でも殆ど消費電流が無い液晶ディスプレイと較べると莫大な消費電流量である。本機のバッテリは9Vの積層電池006Pが1個だが、006Pの容量は概ね400〜500mAh程度なので、想像以上に電池が保たないと想定される。本機の電池ボックスは「電池を収めるだけ」で、006Pとは筐体内部から伸びる[https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=5AW6-GUD8 電池スナップ]で接続するが、本機に実装された電池スナップは質が悪く、経年劣化により折れ易いため、交換時は要注意である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
内蔵された関数は、三角関数の角度にグラード(フランス度)が設定できないことも含めて[[HP-35]]とまったく同じで、プログラミング機能も無ければ、表示モードを設定・選択することもできず、RAMは揮発性であるため電源OFFでスタックの内容は消失する。それ以外の差として本機には&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}+&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}-&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}\!+\!x^2&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;が付加されている。Mはスタックとは関係ないメモリで、{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}+&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}-&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;は現在市販されている中置記法の電卓にも存在し機能も同じだが、{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}\!+\!x^2&amp;lt;/math&amp;gt;}} という関数の存在意義が良く判らない。その字面通り、押下する度に、スタックXに積まれた数値を二乗してメモリMへ加算する形で格納する、即ち、&amp;lt;math&amp;gt;n&amp;lt;/math&amp;gt;回繰り返すことで &amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}= \sum_{i=1}^n {x_i}^2&amp;lt;/math&amp;gt; を演算する関数だが、その用途はあまりに限られる。強いて言えば、[https://en.wikipedia.org/wiki/Curve_fitting 曲線あてはめ]を演算する際、[https://en.wikipedia.org/wiki/Least_squares 最小二乗法]で理論値からの誤差の分散の推定値を求めるときぐらいしか思い浮かばないが、少なくとも管理人は同様の関数を物理キーの表に割り当てる形で実装した関数電卓を他機種で見たことが無い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
こんなトリッキーな関数が実装されている本機だが、残念ながら、演算性能が精度も速度も[[HP-35]]より悪い。&amp;lt;math&amp;gt;2^3&amp;lt;/math&amp;gt;の演算に冪乗&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;y^x&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;を使用すると、2秒強&amp;lt;ref name=&amp;quot;ds2&amp;quot; /&amp;gt;ほど後に&amp;lt;code&amp;gt;7.999994&amp;lt;/code&amp;gt;と、表示可能桁数より1桁少ないうえに誤差が大きい結果を出力する。[[HP-35]]では14桁で演算していたところ、本機は8桁で演算しているうえ、演算後は最下桁である8桁目以降を切り捨てているからだ。これは本機のマニュアルにも記載されている制限事項で「冪乗の演算は対数で実行するため誤差が出るのは承知して欲しい」とあるのも[[HP-35]]と同じだが、それに加えて&amp;#039;&amp;#039;You should round off these answers at the fifth-digit position from the left. (演算結果は、左から5桁目で四捨五入する必要がある。)&amp;#039;&amp;#039; と記載されていることから、冪乗の演算結果で信用できるのは上位4桁までとなり、演算精度は[[HP-35]]より大幅に悪い。データシートでは、{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;y^x&amp;lt;/math&amp;gt;}} は5桁精度、三角関数/逆三角関数/常用対数/自然対数/{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;e^x&amp;lt;/math&amp;gt;}} は6桁精度、{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\sqrt x&amp;lt;/math&amp;gt;}} は8桁精度とされているが、大前提となる注意事項として&amp;#039;&amp;#039;n digit accuracy has the n&amp;lt;sup&amp;gt;th&amp;lt;/sup&amp;gt; digit from the MSD being displayed accurate within ±1. (​n桁精度では、最上位桁からn桁目が±1以内の精度で表示される。)&amp;#039;&amp;#039; と記載されているため、得られた演算結果の最下桁は四捨五入などせず無視すべきだろう。科学・数学分野で頻出する無理数の演算をするために存在する関数電卓という製品の性格上、[[HP-35]]でさえ「計算尺の代わりが果たせる程度」と謂われる演算精度しか持たせられなかったところに、後発で発売されたにもかかわらずこの体たらくでは、本機で確からしい近似値を求解するのは酷というもので、ましてや&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{M}\!+\!x^2&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;での曲線あてはめなんぞ冗談にしかならない。ちなみに、「演算がオーバーフローする」「ゼロ除算する」「負数を開平する」のいずれかの状態になると、エラー表示として&amp;lt;code&amp;gt;.0.0.0.0.0.0.0.0.&amp;lt;/code&amp;gt;を出力する仕様である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この演算精度の悪さが市場に知れ渡ってしまったからか、発売当初の1975年2月20日には69.95ドルだった定価が、1976年4月17日には29.95ドル、1977年1月2日には19.88ドルまで下げられた挙句、特価として17.00ドルで投げ売りされている。ただ、同時期に発売された[[HP-25]]の定価が195ドルだったことを考えると、「[[HP-25]]は買えないけどRPN関数電卓が欲しい」というユーザ層が已むを得ず購入した可能性は否定できない。尤も、eBayをはじめとする中古市場やオークションサイトで本機を含むナショセミ製RPN関数電卓を探すのが至難の業であることから、販売台数は推して知るべし、といったところだろう。管理人も本機は3台しか所有していない。これが原因かは不明だが、ナショセミは1980年頃に電卓市場そのものから撤退している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
背面にある銘版(シール)によると本機の製造はマレーシアである。ナショセミは当時から発展途上国、特に東南アジアで半導体を一貫製造することで圧倒的な低コストを実現してライバル企業を蹴散らすという経営方針を採っており、その痕跡が銘版にも残されていることになるのだが、そんなナショセミも2011年に長年のライバル企業であるTI(テキサス・インスツルメンル)に買収されるのだから、半導体業界の栄枯盛衰は凄まじいものがある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\tan\frac{355}{226} \mbox{ [rad]}= .0.0.0.0.0.0.0.0. \; (\mbox{Overflow})&amp;lt;/math&amp;gt; &amp;lt;ref name=&amp;quot;cal&amp;quot; /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\left (\frac{\ln 884736744}{\pi}\right )^2 = 33.924851&amp;lt;/math&amp;gt; &amp;lt;ref name=&amp;quot;cal&amp;quot; /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{| class=&amp;quot;wikitable&amp;quot;&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|スタック||3段&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|プロセッサクロック周波数||不明 (データシートにも未記載)&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|使用電池||積層電池006P×1個&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|製造期間||1975年&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|製造国||マレーシア&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|align=&amp;quot;center&amp;quot; style=&amp;quot;white-space: nowrap; background-color:#EEEEEE;&amp;quot;|1975年発売当時の定価||69.95ドル (約21,300円)&lt;br /&gt;
|}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==脚注==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;ref name=&amp;quot;ds1&amp;quot;&amp;gt;管理人が所有する実機では17秒で表示される。データシートには「最短10秒、標準22秒、最長44秒」と記載されている。&amp;lt;/ref&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;ref name=&amp;quot;ds2&amp;quot;&amp;gt;データシートには「有効精度6桁、標準演算時間1.7秒」と記載されている。同様に「開平&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\sqrt x&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;は90ミリ秒」「自然対数&amp;amp;nbsp;{{keypress|&amp;lt;math&amp;gt;\ln&amp;lt;/math&amp;gt;}}&amp;amp;nbsp;は260ミリ秒」とある。&amp;lt;/ref&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;ref name=&amp;quot;cal&amp;quot;&amp;gt;偶然か必然か、[[Электроника МК-52]]や[[Электроника МК-61]]とほぼ同じ値(挙動)である。特に&amp;lt;math&amp;gt;\left (\tfrac{\ln 884736744}{\pi}\right )^2&amp;lt;/math&amp;gt;の演算結果が小数点第4位まで同じなのを「偶然」の一言で片付けて良いのだろうか。本文に記載した通り、ナショセミはMM5760Nの外販を前提に動いており、かつ、MM5760Nは4ビットCPUなので、1950年1月から機能し始めた[https://en.wikipedia.org/wiki/Coordinating_Committee_for_Multilateral_Export_Controls COCOM(対共産圏輸出統制委員会)]の規制対象外であることから、旧ソ連はMM5760Nを正々堂々輸入し[https://en.wikipedia.org/wiki/Reverse_engineering リバースエンジニアリング]した可能性が否定できないと考えている。もしこれが正しいとすると、当時の旧ソ連とアメリカには、少なくとも8年の技術格差が存在したことになる。&amp;lt;/ref&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/references&amp;gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Webmaster</name></author>
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